久しぶり(初めてかもしれないけど)ちょっと真面目な考察でも。
「萌え」という言葉があります。
その言葉が使われ始めたのは、そんなに昔ではないでしょう。言葉の語源が、「恐竜惑星」のキャラの名前だそうですし。
以前テレビのワイドショーか何かで、オタク特集みたいなものをやっていました。その中で疑問とされていたのが、「萌え」という言葉。意味が分からないから、最もその言葉を使うオタクの人達に聞いてみよう、という内容でした。はっきり覚えてはいませんが……
「そのキャラクターに対する、好きという感情を表した言葉」
みたいなコメントだったと思います。
前回「萌え系」という言葉を使いましたが、改めてどういう意味なのか考え、上記のことを思い出しました。そして、これはかなり危険な言葉ではないのか、と気付きました。
昔々、僕が大学にいた頃、何の講義だったかは忘れましたが、暴力についての話がありました。何故最近の若者がすぐにキレるのか。キレるという言葉をやたらと使うのか、という内容です。
確か、「すぐに暴力を振るう若者は、自分の感情を的確に表現する言葉を知らないから」、という結論だったと思います。
「何か気にくわないことが起こった場合、語彙の少ない若者は、自分の中に発生した負の感情を表現する言葉が分からず、その感情を『キレる』という一言で短絡的にまとめ、言葉ではなく暴力で表現しようとする」……というような話でした。
もうちょっと詳しく書くと……怒りという感情にも、段階と種類があります。彼らはその段階と種類を的確に表現する言葉が思いつかないために、ちょっとした怒りでも、一足飛びで最終段階の暴力や殺人に結びつけてしまい、行動に起こしてしまう、ということです。
個人的には「萌え」という言葉は、それと非常に似ていると思います。
好きという感情にも種類と段階があり、「萌え」という言葉は、種類も段階もすっとばして、一つにまとめて表現しているのではないでしょうか。だとすると非常に危険。
基本的に、好きというのは負の感情ではありません。しかしその感情があまりに行き過ぎて暴走すると、ストーカーやロリ犯罪などに発展する可能性もあります。もちろん僕は、それらの犯罪の加害者はオタクだ、などという呆れるほどの馬鹿な考えは持っていません、悪しからず。
今回僕が、非常に危険だと思っているのは犯罪ではなく、思考力の方です。
語彙がないために、自分の中にある好きという感情を、ただ「萌え」の一言で片付ける。自分が、どの程度その対象を好きなのか、どう好きなのか、考えることをしなくなる。当然ながら思考力の低下を促します。
僕はライトノベルが好きですが、最近のラノベと昔のラノベの表紙を見比べると、上記の思考力の低下、というのが現実化し始めているのではないかと思います。
昔のラノベの絵柄は、どこか劇画チックなものもありました。結構グロっぽい絵柄も。対して今のラノベの絵柄は、基本美少女が描かれています。普通に下着姿や際どい姿をしているのもあります。いわゆる「萌えキャラ」が。
つまり、ラノベ読者層の性的感情に訴えかけている、ということではないでしょうか。名言を使うならば、「考えるんじゃない、感じるんだ」ということ。まぁ、売れなければ商売として話にもならないので、方法としては別に構いませんが。
「萌え」という言葉が、広く知られるようになってきた昨今。そういう「萌え系」が好きだという人は、もう一度考えてみた方がいいのではないでしょうか。自分の中にあるその感情を、「萌え」という言葉一つで表現する怖さを。
「感じるんじゃない、考えるんだ」
……まぁ、日常的に「萌え」なんて言っている人は、見たこと無いんですけどね。
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